ガクチカが本当にない?!エピソードの見つけ方や採用担当者の意図を解説
学生時代に頑張ったこと(ガクチカ)がないと悩んでいる就活生は多いでしょう。しかし、自分ではガクチカがないと思っていたとしても、ほとんどの人が何かしらのエピソードを持っているものです。この記事では、「ガクチカがない」と悩む就活生に向けて、ガクチカを見つける方法を解説します。
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ガクチカがないと悩むのは、あなただけじゃない!
「自分だけガクチカがない」と悩んでいる就活生もいるでしょう。しかし、新型コロナウイルスの影響もあり、ガクチカがないと悩んでいる学生は増えています。
52%の学生が「ガクチカ」に悩んでいる
「キャリタス就活2024」の調査によると、就職活動での自己PRやガクチカ(学生時代に力を入れたこと)に困りそうと感じる人は全体の52%にも上ります。面接でよく聞かれる内容のため悩む人も多いようです。
活動自粛も理由
近年では、ガクチカがないことに悩む学生が増えています。これは、新型コロナウイルスによる自粛で学生時代の活動が制限されたことが原因です。サークル大会が中止したり留学ができなかったりと、成果を上げにくい状況にあったため、よく出てくるガクチカ例文のような力を入れたこと、成果、誰かと協業したなどの内容が薄くなってしまうという悩みが増えています。
学生が「ガクチカがない」と感じてしまう理由
学生が「ガクチカがない」と感じてしまう理由は4つあります。ここでは、それぞれの理由を解説します。
1.頑張った実感がない
まずは、がんばった実感がないことです。本人にとっては「当たり前」である出来事や行動が多く、ガクチカではないと思い込んでいるケースも珍しくありません。当たり前だと思っていることで、頑張った実感が得られないため、ガクチカとして思い浮かばない場合もあります。たとえば、「ただアルバイトをしただけ」と思っていても、視点を変えればガクチカになります。
2.実績がないから
わかりやすい実績がないことも理由です。たとえば、大会で優勝した、何らかの賞を受賞したなどの実績でなければガクチカではないと思ってしまっているケースもあります。大会優勝や留学などは伝えやすいアピールポイントではありますが、それだけがガクチカではありません。大切なことは面接官への「伝え方」です。
3.就活向けではないから
そもそも、就活でのアピールポイントにならないと思い込んでいるケースもありがちです。ガクチカは決まったエピソードや経験はなく、趣味や遊びの経験であっても伝え方次第で頑張ったこととしてアピールできます。
4.長く続けていないから
長い期間継続していないことで、「ガクチカではない」と感じてしまうケースもあるようです。たとえば、短期ボランティアに参加した経験もガクチカとしてアピールできますが、「短期間だから」とためらう人もいるでしょう。しかし、短期間でも頑張った事実はあるため、自信を持ってアピールして問題ありません。
「ガクチカ」は大学生活でなくともOK
「ガクチカ」というと、大学生活のなかで頑張ったこととイメージする人も多いでしょう。しかし、新型コロナウイルスの影響により学生活動は制限されました。その点を企業側も認識しているため、学生時代のことであれば「大学内」での経験に限定する必要はありません。
企業が「ガクチカ」を聞く理由
面接で「ガクチカ」を聞かれるケースは多いです。企業はなぜ、ガクチカを聞くのでしょうか。
行動のモチベーションを知るため
本人の行動のモチベーションを把握するために、ガクチカを聞くケースが多いようです。どのようなことをモチベーションとして行動するのかを把握できると、どのような環境がその人に向いているのかを企業が把握しやすくなります。
就活生の「伝える力」を見るため
面接官が知りたいことは、エピソードの内容だけではなくエピソードを「伝える力」です。インパクトのある内容かどうか、実績の大きさなどは重要ではありません。自分が頑張ったというシンプルな内容を相手に伝えるスキルを見ています。企業では、伝える力が求められる機会が多いため重視されます。
入社後の働きぶりをイメージしたいから
ガクチカとしてアピールできる出来事に取り組んだ姿勢は、そのまま入社後の仕事に取り組む姿勢につながると考えている企業もいます。学生時代に頑張ったことやその姿勢などを知ることで、入社後に就活生がどのようなスキルを発揮するのか、働きぶりなどを面接官がイメージしやすくなります。
結果だけではなく「過程」も重視しているから
ガクチカを聞く企業の多くが、結果よりも過程を重視しています。課題に対しどのような工夫をしたのかなどその人の取り組み方を聞く事で仕事への取り組み方をイメージしようとしています。
近年は「ガクチカ」を聞かない企業もある
近年では新型コロナウイルスの影響により学生の活動が制限されていたため、ガクチカを質問しない企業もあります。また、有名企業のなかにはガクチカ廃止を公表している企業もあります。
しかし、ガクチカを聞く企業はまだ多く、聞かれる頻度は高い質問と考えておいた方がよいでしょう。また、学生時代に限定せずに「力を入れて取り組んだこと」など、質問の形式を少し変える企業も増えています。時代とともに面接の質問内容は変わっていますが、頑張ったことなどは聞かれやすいため、これらの見つけ方や伝え方への対策はしておきましょう。
「ガクチカ」の見つけ方3ステップ
ガクチカはどのように見つければよいのでしょうか。ここでは、ガクチカを見つける3つのステップを解説します。
ステップ1. 今までの経験を箇条書きにして洗い出す
ガクチカを見つける際には、まず「自分がどのような経験をしたのか」を箇条書きにしていきましょう。学業やアルバイト、サークル活動、趣味など力を入れて取り組んだことでも良いですし、「1か月短期留学に挑戦した」「友人と協力して動画作成をした」など短期間でも集中して物事に取り組めば、アピールすることができます。トピックを箇条書きにして洗い出して考えることで、エピソードの候補が増え、ガクチカを見つけやすくなるでしょう。
ステップ2. エピソードの洗い出し
トピックを決めたら、それに沿って各エピソードを洗い出しましょう。この段階では、簡単なエピソードで問題ありません。たとえば、学外の課外活動としてボランティアに参加したというようなエピソードです。
ステップ3. エピソードの深堀り
最後に、ステップ2で洗い出したエピソードを深掘りしましょう。洗い出したエピソードのなかで深掘りしやすいものを見つけて、肉付けしていきます。この際、「5W1H」を意識すると深掘りしやすくなります。
ガクチカのトピック例
ガクチカにおすすめのテーマは4つあります。ここでは、それぞれのテーマについて詳しく解説します。
学業に関すること
大学に通っている=学業に取り組んでいるということです。そのため、学業に関するトピックはエピソードを見つけやすいでしょう。たとえば、ゼミで仲間と一緒に研究に取り組んだ、GPAを上げる努力をしたなども、ガクチカとしてアピールできるポイントです。面接官が重視するのは取り組みの姿勢のため、過程を重視してアピールしましょう。
大学入学前から継続していること
たとえば、高校時代から部活に力を入れていた、習い事を長く続けていたといったことが挙げられます。現時点ではそれほど力を入れて取り組んでいなかったとしても、これまでの人生で頑張ってきたことは事実のため、アピールポイントとして使えます。
時間の使い方を意識した出来事
時間を有効活用した出来事なども、ガクチカとしてアピールできます。社会人ではマルチタスクをこなす人も多く、時間を有効活用できるスキルは必須です。そのため、時間を効率的に使う工夫をした出来事は、華やかさこそありませんがガクチカになります。
学生生活を有意義に過ごすための工夫
新型コロナウイルスの影響でリモート授業になったなど、思ったように大学活動できなかった人も多いでしょう。制限された状況のなかでも、学生生活を有意義に過ごそうとした出来事があればガクチカとしてアピールできます。例えば、成果が出ていない場合、計画していたことが制限された状況で全ては実施できなかったけれど●●はできた、できなかった悔しさを社会人になってから〇〇したいという内容のアピールも効果的です。
短期間からでも挑戦できる「ガクチカ」
ガクチカがないと悩んでいる場合には、新たな取り組みに挑戦してみるのも良いかもしれません。例としては以下のようなものが挙げられます。
- 授業のレポート作成やグループワークへ意欲的に取り組む
- ボランティア活動
- アルバイトに応募する
- インターンシップに参加する
- 新しい趣味を始める
ガクチカの例文
「ガクチカがない」と悩む学生に向けて、学業に関する例文を紹介します。授業のなかで力を入れたことをもとに例文を紹介しますので、参考にしてください。
【例文】
私が力を入れたことは、質の高いレポートを作成することです。
1500字の初めてのレポート作成は、低い評価となり悔しい思いをしました。
自分なりに、力を入れて作成したにも関わらず評価が低かったこともあり、教授にフィードバックをもらった結果、収集した情報をわかりやすく表現するアウトプット力が不足していることに気付きました。
アウトプット力不足を克服するために、レポート作成に関する本を読み、作成したレポートを10名の友人に読んでもらいフィードバックをもらいました。また、悩んだ際には積極的に教授へ相談に行き、内容のブラッシュアップをしました。その結果、次の期末レポートでは優の評価をもらえるようになりました。
入社後も壁にぶつかることはあると思いますが、周囲へ相談や報告をしっかりすることで改善策を見出し、貴社に貢献していきたいです。
ガクチカの構成としては、以下の流れを意識しましょう。
1.授業で頑張ったこと
2.頑張ろうと思ったきっかけ・理由
3.目標や課題
4.取り組みについて
5.その経験をどのように仕事へ活かすのか
「ガクチカ」のNGな回答
ガクチカには、NGとなる回答もあります。ここでは、ガクチカのNG回答を3つ解説します。
自己PRと同じ返答をする
ガクチカがないから、自己PRと同じ内容を話すのは、避けたほうがよいでしょう。限られた時間のなかで自分を最大限にアピールするために、違う回答が用意できないか、再度自己分析をしてみましょう。ただし、どうしてもエピソードが思い浮かばない場合は、ガクチカと自己PRのアピールするポイントを変えるなど工夫をしてみましょう。
嘘や過度な誇張をしない
ガクチカがない場合には、嘘や過度な誇張をすることはNGです。嘘の回答をすると追加の質問をされても答えられず、不信感を持たれます。最悪の場合、嘘をついたことがバレて、不合格になったり、大学の評判を落とすことになるかも知れません。ガクチカがないことよりも印象がマイナスになるため注意が必要です。
「ない」と答える
嘘や過度の誇張がよくないからといって、「ガクチカはない」と答えるのもよくありません。面接では自分を知ってもらうことが重要です。ないと答えるとせっかくの機会を逃してしまうだけでなく、志望度が低いと判断されるケースもあります。
「ガクチカ」に関してよくある質問
ガクチカに関してよくある質問は以下のとおりです。
・ガクチカで中学や高校のことを伝えてもよいのでしょうか?
大学時代の方が望ましいですが、どうしても思いつかない場合には、中学や高校の経験を話しましょう。できれば、その経験が現在にどう活かされているかまで話せると、今の自分のPRにも繋がりやすいと思います。また、企業によっては「大学時代に力を入れたことは?」と追加の質問をされることもあるので、回答を準備することをオススメします。
・ガクチカでは目立った成果がなければ、アピールにつながりにくいのでしょうか?
問題ありません。企業側が求めているのはガクチカそのものの成果や大きさでなくその成果を得るまでの「取り組み方」「過程」です。
例えば、無理にアルバイトリーダーをアピールして内容が伴っていないよりは、リーダーでなくても考えて行動した過程を説明できた方がアピールに繋がります。
まとめ
ガクチカとは、学生時代に頑張った出来事です。面接ではガクチカを聞かれるケースが多いため、エピソードを整理しておくとよいでしょう。ガクチカがないと悩む学生も多くいますが、思い込んでいるだけで十分とガクチカはあるものです。これまでの学生生活を振り返りエピソードを洗い出し、深掘りするといったステップで、自分のガクチカを見つけることができます。
就職活動では自分の強み、頑張りを把握しアピールすることが必要です。一人で悩むよりは早めに相談をし、コツを掴み、突破の糸口を見つけることが重要です。
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